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2008-11-21 06:17:27
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虚空の旅人 (新潮文庫 う 18-5)
虚空の旅人 (新潮文庫 う 18-5)
新品価格:
620円
通常価格:
620円
中古価格:
369円
商品タイプ:
Book
発売元:
新潮社
作者:
上橋 菜穂子
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新書・文庫
文学・評論
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この作品のレビュー数: 5件
チャグムの成長ににんまり
●名前:樽井さん
(大阪)
レビューした数:6件
「精霊の守り人」シリーズの文庫最新刊です。
「精霊の守り人」の主役だった新ヨゴ国の皇太子のチャグムが再び主人公となります。前三作のファンの方なら、「おぉ、、チャグムが立派に成長している」とちょっと感動してしまうと思います。
さて。物語の舞台は、ヨゴ王国周辺を離れて、南の大洋に面した新しい国が登場します。そして、その新登場の国の新しい王の即位式にあわせて、諸外国の人々も登場、そしてまた南の海洋の果ての大陸を統一した帝国までもが暗躍という形で登場します。言い換えれば、今まではチャグム、バルサ、トロガイ、タンダたちの生まれ故郷やその周囲だけだった物語が、一気に広がりをもって厚みをもちました。おそろらくは、彼らの運命が,最初の半島だけにおさまるものでなくなり、また、旅人や守り人の物語が他の各地でも起きるのでしょう。
そういう意味ではこの巻を楽しむだけでなく、先に繋がる大きな楽しみを約束してくれた巻でもあります。で、話戻して、今回のお話では、チャグムがその即位式に新ヨゴ皇国の帝の名代としてやってきたところ、王位継承の儀式の裏で、巨大な侵略の魔の手が王国に伸びていました。第二王子に呪いをかけて第一王子を殺させようとしたり、配下の島々の長を寝返るように秘密交渉をしたりと、ただ単に力押しの武力で攻めてくるよりも厄介な搦め手で攻めてきます。話の行きがかり上でその陰謀に立ち向かう事になったチャグムが、部下の星読のシュガに語る彼なりの帝としての心構えがすごくよかったです。
帝として国をおさめる為政者である以上、人を見殺しにしなくてはいけないこともある。だが、自分には、そういう時でも黙ってやらずに必ずそれを事前に教えて欲しい。そういう覚悟の為政者になろうとしているところに、理想だけでなく現実をも見ようとしているチャグムの成長がしっかりと見えました。こういう少年が経験と智慧をつけて為政者となっていく国はきっと立派な国になるのでしょうね。
あぁ、日本とはえらい違いだ。と全然関係ないこともちょっと思ってしまうような本読みでした。
しかし、、、これで文庫は全部読了。あとまだハードカバーが6巻もあるんですよねぇ。文庫落ちまで我慢できるかなぁとそれが心配。
今までとは違います。
●名前:マレーグマ2号さん
(静岡県)
レビューした数:3件
シリーズ4作目になって「守り人」から「旅人」になりました。今までは女用心棒バルサが主人公の話。今回の「旅人」は皇太子チャグムが主人公です。バルサはチャグムの記憶の中でしか登場しません。
バルサで守り人シリーズに親しんでいるせいか、今作はちょっと今までと違う感じがしました。14歳になったチャグム、チャグムの相談役として側に仕えるシュガ。2人の成長と変化。それに世界も広がります。
舞台となる国は違いますが、1作目の精霊の守り人のあとに続くストーリーとして、守り人シリーズだと感じさせられます。闇の守り人で登場したカンバル王と王の槍の登場は世界の繋がりを感じさせます。
サンガル王国で再びナユグの世界を感じるチャグム。王国内で動き始める陰謀、遠い南の大陸からの侵略が始まろうとしています。同じ年のタルサン王子との出会いでチャグムの皇族としての心の闇と希望を感じさせる作品です。今まで違うのは、この先に戦争という脅威があるということ。激動の波がこの先に迫っているという事実が、早く続編を読みたい!という気持ちにさせます。ゆったりと流れていた時間が急速に加速しだし、今後のバルサとチャグムをどう飲み込んでいくのか、気になって仕方ありません。
力と虚空
●名前:いじさまさん
(JPN)
レビューした数:3件
このシリーズ、ここまでは、一定のパターンで物語が進みます。
著者の筆力は確かで、数ページで読者を独特の世界観のなかに引きずりこみます。
主要人物がナユグに引き寄せられてゆくかのように。
今回も、一気に読みきりました。
楽しめる作品です。
チャグムの、皇子としての成長
●名前:九月さん
レビューした数:16件
守り人シリーズ、第4作。
「旅人」で終わるこの作では、
新ヨゴ皇国の皇子・チャグムが中心です。
皇子として、友好国であるサンガル王国の
新王即位式に出席するため、出かけるチャグム。
海の民の国、サンガル王国の自由さ、
王族の仲の良さに惹かれるチャグムですが
ひそかにたくらまれる反乱に巻き込まれ。。。
他国との外交が表にたち、
これまでとはすこし印象の違うお話でした。
チャグムの、王族としての成長と
バルサがチャグムに与えている影響の大きさが印象的でした。
このお話ではバルサは登場しないにもかかわらず
チャグムの中で大切に生きているバルサの言動が
バルサを感じさせます。
サンガル王国の女性の連携は、
萩原規子の「西の善き魔女」を思いだしました。
解説を読むと、お二人とも同じ作品に影響を受けているとか。
不思議なつながりも楽しかったです。
苦難のなかで、14歳のチャグムが人間として大きくなっていく姿に、ぐっときます
●名前:風さん
(埼玉県)
レビューした数:22件
『精霊の守り人』の冒険から三年がたち、14歳になった「新ヨゴ皇国」の皇太子チャグム。彼と、星読(ほしよみ)博士のシュガが、招かれたサンガル王国で危難に遭遇する物語。「守り人(もりびと)」シリーズ全体のなかでは、第4巻。バルサではなく、チャグムが主人公の「旅人」シリーズとしては、第1巻となります。
チャグムの成長と、彼の人間味あふれるあたたかさにふれて、胸がじんとしましたね。今回、女用心棒のバルサは登場しませんでしたが、チャグムの行動の背後に、バルサとの身分を越えた心の絆を感じて、そんなところにもぐっときました。チャグムとシュガの間に、生死をともにするほどの強い信頼関係が結ばれたのも嬉しかったです。
チャグムのよき補佐役を務めているシュガ。『精霊の守り人』の初めの頃とは、印象が全く変わりましたね。チャグムに付き従い、彼の言動に触れるうちに、シュガも人間としてでかくなっていってるんだなあと、その変化が好ましく感じられました。
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